自分にのしかかってくる絶望や悲しみにどう立ち向かうか。逃げたり、卑屈になって人間の誇りを捨てることはすまい。すべてを社会のせいにしたり、他人のうらみを買うこともやめる。深い沈黙によって耐えればいい。ただ、悲しいという思いを乗り越えたり、人と人が壁を破って理解しあえるように導いていく力の源は、「人間のもつやさしさ」にあるのは間違いない。