組織の指導的立場にある男が好色であることは、「最大にして必須の条件」であるが、恐妻家の男がトップの座を占めると、組織を「取り返しのつかないほどの荒廃状態に追い込」む。前者の典型例が、日本の初代内閣総理大臣である伊藤博文であり、後者のそれがルーマニアのチャウシェスクだという。その訳は――。人間行動の謎解きに果敢に挑む動物行動研究者の言動から、なぜか目が離せない。