経営・人事・法務大西マネジメント事務所
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心に響くこの一冊

『眞説光クラブ事件』


保坂正康 角川書店

 三島由紀夫が『青の時代』でモデルにした山崎晃嗣の心の奥底を探る。東大生でヤミ金融光クラブの社長であった彼は、金策つきて青酸カリ自殺をする。その言動から、人に言えない「複雑な事情」もしくは「怨嗟」があったのではないかと推理をする。やがて浮上する<戦争>の影。三島はこの事実を十分知っていたうえで、あえて書かなかったのではないか、という気がする。それにしても、二人の自殺日が同じ日だったとは……。


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