読書によって身につけるのは、「片々たる知識ではない。生きてゆく上での原理原則である。行動指針である」。このエキスを拳拳服膺し、人生の節目節目で「自己実践の糧」とすること。これが「読書による自己形成」の意味だろう。まれにみる博覧強記の筆者が、これまでめぐりあった本を縦横無尽に俎上に載せ、逆境に生きた先人達の逸話を紹介する。