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心に響くこの一冊

『沈め屋と引揚げ屋』


和久峻三 角川文庫

  京都にある老舗のアホぼんは、名うての悪徳金融業者にまんまと手形を詐取される。仲間うちの隠語では、こうした手形のパクリ屋のことを「沈め屋(シンカー)」といい、手形を回収してやるといって沈めた手形を引き揚げる輩を「引揚げ屋(サルベージ)」という。海千山千のパクリ屋連中は、手形法のルールの裏をかいて、悪事を働き、ボロ儲けを企む。巧妙なパクリの手口とからくり、手形流通の法律知識を習得できる。


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