法隆寺、薬師寺の堂塔復元を果たした宮大工棟梁の語り下ろし。棟梁とは、「木のクセを見抜いて、それを適材適所に使う」こと。木のクセをうまく組むためには「人の心を組む」こと。人の心を組むには、仏教でいう慈悲心みたいな「おもいやりがなくてはいかん」、と語る。「木の命と人間の知恵の組み合わせ」を考える名工から学ぶことは余りにも多い。