「書くことについて」というエッセーがいい。「結局のところ、ベストを尽くしたという満足感、精一杯働いたというあかし、我々が墓の中にまで持っていけるのはそれだけである」。思わず、そうなんだよと頷いてしまう。この本の訳者が、ストイックに心身を鍛え、作家道を極めようとする姿勢と二重写しになる。そんなプロ根性に少しでもあやかりたいのだけれど。