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心に響くこの一冊

『永遠の仔(上)(下)』


天童荒太 幻冬舎

 心に傷を負い“秘密”を共有する子どもたちは、それぞれ看護婦、弁護士、警察官へと成長し、17年後に再会する。だがそれは新たな悲劇の始まりでもあった。親と子、兄弟間の心の絆。スポイルされたときの心の葛藤。重いテーマに堅固なプロットで執拗に迫っていく。それでいて平易な文章は好感が持てる。多くの心病む現代人に捧げるレクイエムともいえる感動の書。


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