戦中、満州北部で極秘に展開された「関東軍第七三一部隊」のおぞましい悪魔的所業。ソ連軍が侵攻するや否や施設を爆破焼却して証拠湮滅。部隊関係者は、100万人を超える避難民に比べ破格の優遇を受け、満州を脱出、帰国した。あげく、人体実験を含む研究データを米国に渡す代償として、「戦犯免責の取引」が成立。本書は、石井隊長直筆のノートを解読しつつ、保身に汲々とする狡猾で卑劣な輩を闇から鋭く抉り出している。