流行作家として大活躍をした昭和22年、「愛好者諸氏とゲームを戦わすつもり」で一気呵成に書き下ろされた稀少な推理小説。ゲームの種は「戦争中考えていた」という。一癖もニ癖もありそうな文人たちが山奥の大邸宅に大勢集い、次々と殺人事件が起こる。FARCE=道化(混沌と矛盾と儚さをも秘めた乱痴気騒ぎ)の精神を指向する作者ならではの面目躍如たる自信作。難度の高い犯人探しに挑んでみよう。