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心に響くこの一冊

『白洲正子自伝』


白洲正子 新潮文庫

  出だしから凄い。祖父、樺山資紀の逸話である。幕末。京都。樺山の朋友が見廻組に殺される。その時、遁走した若侍がいた。葬儀の場。棺の死体の上でうなだれる若侍。樺山は一刀で彼の首を切り、首は棺の中へ。「こいでよか」で、その場が収まる。そんな気性の激しい薩摩隼人を祖先に持つ。きらびやかな人脈。鍛えられた審美眼。そして、何より人間観察眼。“憂国の士”白洲次郎を伴侶に選んだことにとどめを刺す。


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