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心に響くこの一冊

『石の肺 アスベスト禍を追う』


佐伯一麦 新潮社

  電気工と小説家という二足の草鞋の経験をもつ異色作家による体験的ルポ。アスベストを吸ってきたため胸膜炎を発症し、今でも喘息の苦しみと中皮腫への不安がつきない。高度成長期には、国の指導により、ビルの天井に吹き付けられた大量のアスベスト。つまり、誰もが被災する可能性がある「静かな時限爆弾」。国や企業の隠蔽体質。救済されない人が続出する制度の矛盾。この国に噴出している様々な歪みをシンボライズしている。


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