老子の「自足」とか「足ルヲ知ル」というと、どこか古めかしい語感がただよう。これが、ある英訳文によると、the inner balance(自己の内なるバランス)という現代的表現にに蘇える。つまり、「自足した柔らかな心でいるときこそ、人はリラックスするのであり、そのくつろぎの中でこそ、潜在能力potentialitiesが湧いてくる」と理解できる。もともと「柔」の字は「しなやかな強さ」の意なのだ。