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心に響くこの一冊

『なぜ君は絶望と闘えたのか』


門田隆将 新潮社

  「光市母子殺害事件」。被害者の夫であり父であった本村洋さんの9年にわたる苦闘の軌跡と、彼を支え、応援しつづけた人たちの物語。警察や検察官等、捜査当局の闘志や執念も凄まじい。胸を打たれたのは、本村さんが辞表を提出した時の上司の言葉。うちの「会社には、君を置いておくだけのキャパシティはある」「君は社会人として発言していってくれ。労働も納税もしない人間が社会に訴えても、それはただの負け犬の遠吠えだ」。


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