個人の自由を享有するには、義務と責任が伴い、倫理的な修養を積む必要があることを強調する。「もし人格のない者が無暗に個性を発展しようとすると、他(ひと)を妨害する、権力を用いようとすると、濫用に流れる、金力を使おうとすれば、社会の腐敗をもたらす」危険があるからである。多年の懊悩を経験後、「ある力を得た」文豪が到達した見識。