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心に響くこの一冊

『老人と海』


ヘミングウェイ 福田恆存 訳 新潮文庫

  男の晩年はしんどい。紛れもなく落ちる体力。それでいて、ファイティング・スピリットは意外と衰えない。この落差にどう折り合いをつけるか‥‥。「ええい、畜生」。憎むべき敵への呪詛。「あの子がいたらなあ」。老いの繰り言。「いいことは長続きしないものだ」。惨たらしい運命の受容。「打ちのめされるというのも気楽なものだな」。諦念の果てになぜかふつふつと蘇る生へのエネルギー。がんばれ!老人。


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