大得意先企業エンロンの道づれとなって崩壊した巨大会計事務所。世界5大監査法人の1つであったアーサーアンダーセン。世界84ヵ国で働いていた8万5000人の従業員が失業者となった。創業者がつくった企業理念は「正直と信頼のある会社」として顧客から絶大の信用を得ていた。しかしその後、理念は形骸化し、不協和音が増幅し、臨界点に達する。90年かけて創られた信用は瞬時に瓦解した。