マッターホルン、アイガー、グランドジョラスの三大北壁冬季単独登攀に成功。単独登攀にこだわり、「アルピニストにとってはひとつの自己表現」というスタンスを貫いた。登攀中、精神的肉体的限界に近づくと、心身離脱現象や幻聴を体験するという話が生々しい。「登山という領域のなかで自分を高める、向上心をもつ」ことを課題にしていた「求道心をもった登山家」であった。