プロとしての社外の専門家に期待される役割とは何でしょうか。プロに期待されているのは、その専門分野についてもっている膨大な知識の提供者としてではなく、専門の立場からの問題解決への的確な助言にほかなりません。 プロは「いきなり」の問題に対応できます。体系的に蓄積された知識とノウハウにもとづいて、正確な判断を導き出すための情報収集が迅速かつ効果的にできるからです。つまり、プロとしての状況判断や知恵に価値があるのです。
経営とは、(社の内外を問わず)「環境変化への適応」であるといわれています。見方を変えると、経営とは、情報の取捨選択と「決断の集積」の結果でもあるのです。つまり、後戻りができない大局的観点からの判断がつねに求められるのです。
人事トラブルや労働紛争も、問題がこじれる前がポイント。問題は時々刻々と変化し、紛争が本格化すると打つ手や落としどころが限られてくるのです。
経営トップが社外ブレーンをもつ意味がここにあります。経営トップがいつでも気軽に相談でき、知恵を拝借できるパートナーがいれば、リスクを未然に回避でき、会社総体の力となるのは間違いありません。