レジリエンス
Q. 誰もが体験する人生の不条理。病気、事故、犯罪、紛争、災害。これに加え、絶え間のない仕事のストレスや人間関係などによる心身の極度の疲労から、エネルギーが尽き果ててしまうというバーンアウト(燃え尽き症候群)に陥る人が多いとか。このような症状になると良好な人間関係を損い、組織の生産性の低下、高い離職率、有能な人材の流出など、企業にも悪影響を及ぼしかねません。何か、有効な手立てがありましたらご教示下さい。 |
A. 今、レジリエンスという言葉が注目されています。レジリエンスとは心理学や精神医学の分野で以前から使われている言葉で、復元力とか元に戻る力を意味します。苦境に直面しても「折れない心」といってもいいでしょう。心身がよい状態でいると精神的復元力が高まり、次に身体的復元力も高まるというサイクルがあるそうです。まさに、心身一如。逆境に打ち勝つには、まずは「心のありよう」を見つめ直し、変えていく必要があるのです。 |
◆メンタル・タフネスの前提条件 レジリエンスを含むメンタル・タフネス(心の頑強さ)を育むためには、3つの前提条件があります。 ◆レジリエンスを高める技法 不屈の精神、しなやかで強靭な心とはどのような心でしょうか。私は「心の余裕」を持つことだと思います。苦難に遭遇したとき、立ち止まって自分を客観的に見ることができる余裕、学べるものがないか、糧になるものはないか気づく余裕、従来の考え方を思い切って変える余裕。心の器を大きくするのが最も手っ取り早い方法です(あくまで私的メソッドですが)。 |