価値観の共有
Q. 創業者の先代から事業承継し、社長を務めています。古参の社員が多いこともあって、先代の教えを守りながら自分の経営哲学も社員に正しく伝えたいと考えています。現在、創業者と社長の経営哲学の双方を調和させて、丁寧に明文化の作業を進行中です。そもそも、企業がもつべき価値観もしくは経営哲学とはどういうものか。価値観を経営トップから末端の社員まで共有することの意味。経営哲学を浸透させる効果的方法等を教えて下さい。 |
A. アメリカの社会学者であるセルズニックは、組織のリーダーの本質的な役割は、組織に価値観を注入することだと断言。価値観を注入されることによってはじめて組織がたんなる人の集まりや機能を工学的に集めたものでなくなり、息を吹き込まれた社会的な有機体になる、と言っています。価値観が組織を本当に生きた存在にするのです。つまり、経営哲学を確立し、経営者はもとより全社員で共有し、思いを一つにしてベクトルを合わせることが、大事なのです。 |
◆経営哲学・組織の価値観とは 経営哲学とは、経営トップがもっているものの見方、考え方をいいます。狭義では、自分の会社経営をこうしたいという信念をいいますが、広義では、価値観や人生観を含みます。 ◆価値観を共有する経営的効用
◆経営哲学を浸透させる効果的方法 3つのフェーズに分けて考えてみます。 |