不安への対処法
Q. 生きづらさを感じる昨今です。外国からわが国へ詐欺、窃盗や強盗を使嗾(しそう)するという殺伐とした世相。依然として減らない職場でのいじめ・嫌がらせ。上がらぬ賃金。リストラ、雇止め、解雇の不安。家庭においても、生活苦、借金の返済、夫婦・親子間のトラブル、別居、離婚、介護等々、押し寄せる悩みごと。加えて、コロナ禍の厳しい事業環境、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻・・・・・・。不安の種に満ちた世界。不安をとり除き、おさめる方法がありますか。 |
A. 不安のない人生などというものはありません。人は一生不安とともに生きていくものです。身の回りに起きた出来事をいちいち心配していたらきりがありません。中国にも「杞憂」という言葉があるではありませんか。はたして、不安は悪いものでしょうか。不幸に直結し、とり除くべきものなのでしょうか。何らかのアラーム、警鐘としてありがたく受けとめるべきではないのか。不安を感じていればこそ、こうして生きていくことができるのです。 |
◆高年期に増加する様々な不安 人生につきまとう不安。不安の大半は、おそらく将来が見えないために発生するのでしょう。高齢期になると、不安は一層深刻になります。得るものよりも失うものが圧倒的に増えてくるから。 ◆意識の持ち方を変える 精神科医の森田正馬(1874~1938)によって提唱された森田療法と呼ばれる「心の治療法」があります。 |