承認欲求
Q. 最近の若い人たちは、職場で「楽しく、おもしろく働きたい」、仕事を通して「自分が成長し」、「自己実現を図りたい」という内面的価値を重視する傾向が強い、という統計調査結果を見たことがあります。しかし、わが社の内実はというと……。言われたことしかやらない、すぐマニュアルを欲しがる、何を言っても真意が伝わらない等々。総じてやる気が感じられないのです。部下のやる気をいかに引き出せばよいのか、悩んでいます。 |
A. 仕事のおもしろさ、やりがい達成感などの内発的動機づけを促す手法は、まちがいではありません。ただし、現実の職場がいつも楽しく、おもしろいものでないのも事実。仕事をおもしろくするためには、若干のトレーニングと経験も必要です。その前に、「誰かに認められたい」という「承認欲求」を充足させる方法が有効です。部下たちも、「自分は精一杯やっているのに、わかってくれない」という鬱憤を抱いているケースが多いからです。 |
◆「承認」による動機づけの秘めたるパワー
デール・カーネギーの古典的名著、『人を動かす』によると、人間のもつ最も根強い衝動は、「他人に認められることを渇望する気持」。別名、自己重要感とも呼ばれている欲求こそ、人間を動物から区別している主たる人間の特性に外ならないのです。
◆部下のやる気に火をつける方法
人間関係を深めるためのストロークにより部下の行動を変えることができます。ストロークとは、心理学(交流分析)でいう他人を承認する様々な働きかけをいいます。ねぎらう、ほめる、はげます、感謝する、話を聴く、信頼する等の行為を言います。単純ですが、「よくやった!」とか、「お疲れさん」というねぎらいの一言が、相手の心に響くのです。
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